2018/11/20

カルロス・ゴーン(日産)の報酬過少申告はなぜ悪い?何をどこに申告でどんな罪 になる?

event_note11月 20, 2018 forumNo comments

こんにちは。

昨日から、日産自動車のカルロス・ゴーン氏が逮捕されたニュースでもちきりですね。
業績不振だった日産自動車の社長となり、あっというまに業績を回復させたやり手の社長というイメージだったのに…。がっかりです。

今回、報酬の過少報告したとニュースで報道されてますが、いったい何をどこに報告したのか?とか
それってどうして悪いの?
とかわからないことだらけなので調べてみました。

ゴーンのプロフィール

ブラジル生まれ、フランス育ちの64歳。

もともとは、フランスの自動車会社ルノーの社員。ルノーが業績不振の日産自動車と資本提携するのを機に日産自動車へ派遣されて社長になります。

その後、本家のルノーのCEOにも就任。

2016年には、燃費不正を起こした三菱自動車と資本提携を機に同社の会長となった事も記憶に新しいです。

国内外3つの自動車会社の社長・CEO・会長を兼ねているすごい人です。

ゴーンによる報酬過少申告って何をどこに申告する?

報酬過少申告とは、給与などの報酬を実際の金額より少なく申告するってことです。
申告先っていろいろあると思いますが、今回影響があるのは

・所得税の確定申告(税務署)
・有価証券報告書での申告(株主・株式売買している人に向け)

ってことです。

ゴーンの実際の報酬は?過少申告との差は?

過少報告した金額は19憶円。

その内訳は
日産自動車からの報酬が7億3000万
ルノーからは9億5000万
三菱自動車からは2憶2700万円

もう一回いいますけど、少なく嘘ついた金額が19憶です。

ゴーンの報酬はいくらか
実際の報酬はいくらだったのでしょうか?
報道によると50憶少ないってことなので

本当の報酬は69億!!

減らしすぎでしょ!

しかし、ゴーンさんが報酬を少なく申告した理由はなんでしょうか?何かいいことあるんでしょうか?

ゴーンが報酬を過少申告した理由

ゴーンが報酬を少なくいうことでゴーンが得することが2つあります。

ひとつは「ゴーンの所得税が少なくすむ」
もうひとつは「会社の業績が実際よりもよく見える」です。

順番に説明していきます。

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ゴーンの所得税が少なくすむ

これはわかりやすいですね。所得が多いほど税金は多く取られてしまいます。
日本ではざっくり言うと所得が4000万以上であれば50%くらいが税金として徴収されます。

仮に、ゴーン所得が日本でのものと仮定すると税金の額は

所得が69億なら→→税金35.5憶→→手元に残る35.5憶


所得が19憶なら→→税金9.5憶→→手元に残る9.5憶

なんと26億も多くゴーンの手元に残ることになります。
税金で持っていかれるはずの分も自分のものにしたい!と考えてのことでしょうか。

確かに26億もとられるとなんだか悔しいのは理解できます。

会社(日産)の業績が実際より良く見える

ゴーンの報酬は有価証券報告書に載ります。

この報告書は会社の業績や経営状況を報告するためのもの。見る人は主に株主や株の売買を行う人です。

報告書には会社の「利益=収入-支出」 が記載されています。

ゴーンの報酬は会社にとっては支出。利益~の式に当てはめると支出が少ければ、その分利益があがって会社の業績がよく見えるわけです。

業績良い!と思って日産の株を買った人はどうなるでしょうか?
実際には業績が悪くて、その後株価が下落し、不利益を被ることになりかねません。

報酬過少申告は何が悪い?どんな罪?

先ほどのまとめになりますが、
税務署へ少ない所得で申告したことで、所得税をちゃんと満額払わないのが悪い。「脱税」の罪になります。

有価証券報告書に嘘を載せて実際より業績を良く見せようとした事が悪い。「金融商品取引法違反」になります。

ちなみに、過去の例からみて4年の実刑となる見込みです。

まとめ

・ゴーンの本当の報酬は69憶くらいだが、19憶と少なく申告した
・報酬過少申告により、脱税・金融商品取引法違反で4年の実刑になりそう。

脱税してまでそんな多額のお金、何に使っているんだろう…。

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